- 原則的には断酒が治療目標として推奨されます。治療からのドロップアウトを防ぎ、断酒を達成するための選択肢の一つとして、飲酒量低減から治療を開始する場合もあります。
- 治療目標は患者さんご本人と担当医療者が話し合い、双方が納得した目標を設定しましょう。
- 治療目標は断酒・飲酒量低減だけにとどまらず、それによってもたらされる心身の健康や人間関係などQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の改善も含まれます。
- 治療開始時の飲酒量によっては入院し、医療者の管理のもと解毒治療を行うことが安全な場合があります。
- 薬物やギャンブル依存症など他の依存症も併発している可能性があるため、アセスメントを行いましょう。
- 長期に渡る飲酒による健康問題(癌、肝炎など)のスクリーニングが推奨されます。
- 離脱症状が治まった後には、認知機能の低下、うつ、不安など他の精神疾患及びADHDなどの発達障害のスクリーニングが推奨されます。
新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン作成委員会、
新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン(2018)新興医学出版社